みぐるみん

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鶴とうさぎ伝説の謎を解く「タンチョウヅルの頭はなぜ赤いのか」

こんにちは。mimikobitoです。

台風が近づいていますが、

皆さんの地域は大丈夫でしょうか?

飼っているクサガメのきっちゃんのお世話を、

いつもより早めに済ませて、

家の周辺をチェックしてから引きこもっています。

やることやったらあとは無事を祈るのみ。

では、はじめましょう!

タンチョウヅルとうさぎの関係

過去記事でご紹介した「月うさぎ伝説」から、

鶴と亀ではなく、うさぎと亀でもなく、

「鶴とうさぎ」が関係しているという発見をしました。

mimikobito.hatenablog.com

今日は「アメリカ先住民・クリー族の伝説」関係の考察をします。

短い物語なので、もう一度ご紹介しましょう。

月に登りたいを思った若いうさぎがいた

鶴だけがうさぎを運ぶことができたが

重いうさぎが鶴に捕まっていたために

鶴の脚は今見るように長く伸びてしまった

月に到着したときに

うさぎが鶴の頭に血のついた脚で触ったため

鶴の頭には赤い模様が残ってしまった

頭頂部の赤い鶴はたぶん、

タンチョウヅルだとわたしは思ったのですが、

東洋が生息地と思うのですが、

なんでアメリカの伝説で出てくるのか不思議ですね。

タンチョウヅルの頭はなぜ赤いのか?

生物学的な見解

タンチョウヅルの頭頂部は、

「丹=赤」「頂=てっぺん」という、

名前そのものを表しています。

遠目に見ればハッとするほど美しい赤!

近くで見ても美しい赤!…なんですが、

赤い部分にモフモフの羽毛はありません。

肉瘤(にくりゅう)というコブのような組織で、

つぶつぶの皮膚が剥き出しになっている状態です。

生まれつきかと思っていましたが違いました。

頭頂部の羽毛は生後約1年で抜け始め、

満2歳になる頃にほとんど抜けます。

えーなんで?もったいなっ。

毛の抜けた赤い部分は、

威嚇するときや繁殖期の異性へのアピールなど、

興奮すると血流が増して大きくなり、

色が変わるんだそうです。

これはオス・メスともに同じです。

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夫婦の絆がとても強いタンチョウヅルさん。

この赤い頭で愛を伝え合うことで、

絆を深めているという素敵なお話もありました。

つまり、タンチョウヅルさんにとっては、

成長・成熟・大人の証ってことですね。

ハゲワシ・ハゲタカなど死肉食の鳥は、

感染症防御の目的で頭部の毛がないといわれます。

(毛の部分にはバイ菌がつきやすいので)

キジとうさぎ 

顔が赤いといえばこの方も…。

キジさんです。

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キジさんといえばこのマスク。

頭頂部ではなく目の周りと頬が真っ赤です。

うさぎさんは、やたら「赤」とご縁があるようですね。

キジとうさぎがどこで関係しているっていうの?

それがあったんですね。。。

雉兎(ちと)    ってなに?

雉兎(ちと)とは、

雉(きじ)と兎(うさぎ)のことですが、

雉や兎などを捕らえる人「猟師」のことを表します。

大人のみなさんはもう記憶の彼方でしょうが、

名前は覚えていらっしゃるでしょう?

鶴亀算(つるかめざん)。

中学校で出会うあの悪夢のような連立方程式を、

わざわざ小学生にチラ見させるというナイトメア。

算数・数学が驚異的にできなかったわたしが、

条件反射の如くスルーしていたもののひとつです。

実はこの鶴亀算の前身は、

1700年近く前の中国(南北朝時代)に書かれた、

「孫氏算経(そんしさんけい)」という算術書にありました。

ここでは「鶴と亀」ではなくて、

「キジとうさぎ」が使われていました。

その約1000年後(元の時代)には「ニワトリとうさぎ」に変わり、

江戸時代の日本で「鶴と亀」に置き換えられて今に至ります。

猟師が狩りで取った獲物(キジとうさぎ)を、

いっしょに籠の中に入れている様子は、

以前過去記事で考察した「かごめかごめ」の、

「籠の中の鳥」を思わせる意味深な発見でした。

キジでいちばん思い出すのはこちらでしょう。

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桃太郎伝説」も深いので、ここで迷走するといけません。

キジさんが鬼退治のメンバーに選ばれた理由だけに留めます。

キジさんはうさぎさん同様に、

「自己犠牲」の象徴だったのです。

キジは「勇気」の象徴とされています。

恩を忘れない犬は「仁」

かしこい猿は「智」

キジは山火事が起こった場合、

自ら巣に覆い被さって炎に包まれ犠牲になり、

ヒナを命懸けで守るからといわれています。

「捨て身をもいとわない勇気」ということでしょうか?

飢えた老人を助けるため、炎に飛び込んで身を捧げた、

仏教法話の「うさぎの自己犠牲伝説」みたいですね。

うさぎ同様どこか行き過ぎた美談のようで、

複雑な心境ですね。胸が詰まります。

自己犠牲つながり?

昔話の「鶴の恩返し」では、

鶴は女性として嫁いでせっせと働き、

挙げ句の果てに自らの羽根をむしって布を織り、

それでお金まで作って恩返しをしたというお話でした。

自らを傷つけて血を流してまで恩を返す。

日本人のメンタリティーに根付く自己犠牲の精神は、

こうして少しづつ当然意識のように

長い年月を経て刷り込まれたのではないかと思います。

桃太郎伝説の「仁・智・勇」は素晴らしいです。

ただし、行きすぎた解釈は改めながら進まなければ、

現代社会が表面的にいくら進化発展していても、

染み付いた「自己犠牲の精神」は悪用されてしまいます。

わたし自身の内部にもある、

日本人独特の自尊心の低さ、自己肯定感の低さ…。

秩序正しく純粋で心優しい東洋人の本来の力を抑圧すれば、

永久に変わらない勝ち組の格差支配と依存の元で、

一般庶民の進化は止められたでしょうね。

欧米でいう「羊」に代わる象徴が、

日本なら「うさぎやキジや鶴」というところでしょうか?

キジも鶴も鳴くことができます。

そしてなにより飛ぶことができます。

うさぎだけが鳴けなくて飛べません。

クリー族の伝説の解釈

クリー族の伝説で、

キジだけがうさぎを運べたのは、

同じ痛みを知る仲間だからでしょうか?

羽根のない飛べないうさぎのために、

生殖と関連の強い月という場所に、

運んであげたのかもしれませんね。

これは全てわたしの妄想ですけどね。

「うさぎの脚の血」がなんのことなのか?

まったくわからなかったのです。

火に飛び込んで火傷をしたから血が出たのか?

因幡の白兎のように皮を剥がれたから?

そんなことも考えましたが、もしかすると…

月経血のことかもしれないと思いました。

もしくは出産に伴う血液?

「若いうさぎ」「重いうさぎ」という表現からすると、

妊娠して身ごもっているうさぎのことかもしれません。

月経血のほうの意味だと仮定すれば、

もしかしたら元々うさぎにも月経があって、

月によるホルモンの影響で(人間のように)

常に妊娠可能な状態が作れなかったとしたら。

月うさぎが不老不死の薬を作る中国の伝説のように、

うさぎという種が絶滅しないために月に昇った?

いずれにせよ生殖や妊娠出産に関連していそうですね。

月に左右されずに年中生殖可能というかたちで、

個々の生存は短いものであっても、

種全体としての生命を存続させる能力を、

手に入れたかったのかもしれませんね。

うさぎたちは今でもきっと諦めていない。

ずっと闘っているような気がします。

うさぎの繁殖力と月のメタファー

なんとなく今日の流れで、

「生殖」というテーマを感じられたと思います。

には女性の月経周期というホルモンバランス調整など、

生命の誕生に関わる重要な役割があります。

そのまんまじゃないですか?

由した血。

血の「赤」は生命誕生の赤。

太陽が昇る始まりの赤。

おぎゃ〜と産まれた「赤ちゃん」の赤。

タンチョウヅルの赤も「生殖のための赤」

「うさぎ」は古くから狩りの獲物にされ、

毛皮を剥がれたり医薬品や化粧品の動物実験に利用され、

人類のために声を殺し、血を流し身を捧げながら、

種の生存危機にさらされながら生きのびてきました。

うさぎは繁殖力が凄まじいといわれます。

うさぎには発情期がありません。

うさぎのメスには人間のような月経がありません。

常に妊娠可能な卵が準備できる体制にあるのです。

なんかそこまで年中発情してるうさぎさんって…。

あの可愛いイメージが…。

そうさせたのは誰だと思いますか?

私たち人間なんですよね。

産んでも産んでも奪われる命だから、

繁殖力を強化して数で生き残ろうとする本能なんでしょう。

おわりに

調べていると、思いがけずに桃太郎とか出てきてしまい、

おっと危ない…また外れてしまうところでした。

この「桃太郎伝説」もまた曲者でして、

古代中国の天文学と龍がつながるように、

方位学で、桃と黍(きび)と犬・猿・キジ・鬼…。

全てを説明できるという非常に興味深くカオスな世界です。

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いったいわたしはどこに、

運ばれようとしているのでしょう(笑)

行けるところまで行ってみます。

次回以降は「鳥」の方向に舵を切ります。

そして「翼竜」の方へと発展させていきますよ!

なんと、桃太郎伝説の中で「鵜(う)」が登場するんです。

昨日ご紹介した雲丹枕さんが撮影された「ウミウ」から、

また新たな広がりが見つかったのです。

 

mimikobito.hatenablog.com

 

凄まじい自己満足研究は続きます。

うさぎが声を取り戻すまで。。。

最後まで読んで頂きありがとうございました。