みぐるみん

身ぐるみ脱ぎ捨て自由に生きる。おひとり様引退ナースが人生でやり残したことをやるために創った空間です。

7ヶ月ぶりに友人と浜辺で秋のピクニック(ブログ風味の物語と記念写真)

こんにちは。mimikobitoです。

楽しみにしていた友人との再会。

前夜ワクワクして眠れない症候群は克服したものの、

楽しすぎて興奮した余波で当日夜眠れないという、

新しい病を発症しました(笑)

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はじめに

完全に丸一日友人との時間に費やすと決め、

昨日はブログもお休みして没頭してまいりました。

ブログで毎日おしゃべりしているため、

欲求は満たされているものの、

活字だけでなくちゃんと顔を見ながら、

リアルな言葉を交換し合うのは、

本当に久しぶりでした。

 

※ちなみにわたしは現在、

会話をしない特殊な性質を持つ老いた父の、

見守り介護二人暮らしという異質な環境下。

自分自身は更年期の不調で早期リタイア後、

マイペースに療養リハビリ中です。

 

半年以上ぶりのまとまった発声に、

途中で声がかすれていた自分の一生懸命さが、

お母さんに学校での出来事を報告する、

小学生のようで笑えました。

昨日知ったのですが、

その友人のお母さんは…、

わたしよりひとつ年下でした。

そんなもんだろうとは思っていましたが、

まさか年下とは…(笑)

わたしは親友であれ恋人であれ家族であれ、

「その人自体」に興味がないわけではありません。

「相手のプライベートを必要以上詮索すること」に、

関心がないだけなんですが。。。

相手の全てを知りたいというタイプの知人には、

冷たくて浅いと誤解されることが多かったですね。

何年も一緒に住んでいた親友同士でも互いに、

え?そこ知らんけどなにか?…ってことありました。

瞬間を共に生きるということに、

情報ってそんなにいらないんですよね。

スケキヨマスクの最安値はいくらなのかとか、

どーでもいいことは必死で調べて屁理屈こねるのに、

冷静に考えて本当に自分は、

変な人だなと思いました(笑)

さて、ここからは…、

大切な思い出を記録するわけですが、

毎度の如く長くなりそうなので、

活字を減らすため語尾を変更します。

日没直前まで浜辺で語り合う

特別な予定を控えた時間のない朝に限って、

冬眠しているはずのクサガメのきっちゃんが、

何気に起きていたりする。

昨日の雨で水が勝手に入れ替わっていて、

汚れてはいないものの、

「甲羅干ししてる間に水の交換よろしく」と、

きっちゃんの目が訴えている気がしてつい、

小屋の掃除と水の入れ替えをしてしまった。

そのロスが響いた。

待ち合わせ時間厳守だけは几帳面なわたしが、

電車到着予定時間にまさかの10分遅れで到着。

キョロキョロしながらLINEを送る。

駅正面出口から道を隔てた公園付近に、

女性の姿が見えるがはっきりしない。

「キョロキョロ?」

「うん」

「赤い服?」

「そう」

もっと感極まるかと思いきや、

7ヶ月ぶりの割にクールで自然な合流。

彼女の長い髪は短くなり、

わたしの短すぎた髪は伸びていた。

 

それぞれの時間を超えて、

話したいことは山のようにあるのに、

今じゃなくてもいい話題を、

わざわざ選ぶ自分が残念だったりする。

お気に入りのパン屋さんに直行し、

浜辺で食べるパンとお惣菜を大量に買う。

自家製パンはサボった。

まだコロナの名残ムードもあるから、

手製のものについては気を遣いたくなるのだ。

30〜40分ぐらいかけてゆっくり歩きながら、

浜辺へと向かう間しゃべりっぱなしで、

久々に長距離歩いていることなど忘れていた。

日中最高気温は22℃ぐらいまで上がり、

朝から湿度も高く冷え込みは感じなかった。

10月末の浜辺は寒さ対策をしておかないと、

若い女の子に寒さは毒だから。

そこだけなぜかお母さんモードで心配になる。

結果的に寒さ対策は必要なかった。

上着なしでもしっかり中に着込んで、

密かに相当な着膨れ状態だったわたしは、

歩いた後に変な大汗をかくはめになり、

麻のシャツでさえ暑くて脱いだ。

わたし達はたくさん食べて、

たくさん笑い、

たくさん語り合った。

食後はお待ちかねのコーヒータイム。

友人がお気に入りの店で調達してきてくれた、

上質なこだわりブレンドを頂く。

携帯用のミルもドリッパーも持参していたが、

前回手間がかかった記憶があり、

気を利かせて個別のドリップパックにしてくれた。

わたしのキャリーカートから、

持参したカセットコンロを引っ張り出し、

小さな片手鍋でお湯を沸かすだけ。

淹れるのは友人にお任せする。

彼女がクスクス笑いながら教えてくれる。

「〇〇さん(わたし)がね、どんな味を好むかってことを推理しててね」

「は?」

「以前話した知り合いの〇〇さんが、珈琲豆のお店の近くにいるから…」

そういえばだいぶ前LINEで聞いたことのある人だった。

彼女が親しくしている高級和食店の大将で、

わたしのことを話す彼女があまりにも嬉しそうだから、

一度ぜひ二人で店に来て欲しいという、

嬉しいご招待メッセージを頂いていたのだ。

その後残念ながら緊急事態宣言に突入してしまい、

話は立ち消えになっていた。

「大将がね、〇〇さんなら絶対にキリマンジャロだねって」

「私と大将、本当に真剣に考えてて…」

「大将なんかまだ会ったこともないのに、何言い切ってるんだか(笑)」

彼女は楽しそうにクスクス笑う。

レジャーシートの上にお湯が少しこぼれる。

元々顔立ちの綺麗な美人さんだが、

ショートヘアにして少し可愛い感じになった気がした。

「とりあえず選んでもらえるよう3種類用意してみたら?ってことになって」

「マンデリンとキリマンジャロモカにしたんだけど」

私は間違いなく珈琲好きではあるが、

せっかちで「待て」できず淹れるのが下手なだけでなく、

豆に対する専門的こだわりの類は持ち合わせていない。

名前だけ聞いても正直ピンとこず、

飲んでみた結果で判定することになった。

また彼女がクスクス笑う。

「それから、うちのお母さんに〇〇さん(わたし)と会うこと言ったら…」

友人のお母さんまでなぜか推理にハマってしまったらしい。

「ねえ、ちなみにお母さんはね…〇〇さん、たぶんモカ選ぶと思うんだけど…」

わたしの知らないところで、

わたしがまだ会ったこともない人々が、

わたしの珈琲の好みを巡って論争をしていた。

その世界観はかつて味わったことのない類の、

不思議な体感としてわたしの中の何かを刺激した。

すでに一人でツボに入っていた彼女より、

ずいぶん遅れてからゆっくりと沁みわたってくる感じで。

想定外の滑稽な人間模様が醸し出す味わいに、

意味不明な棚ボタ的幸せを感じてしまう。

ちなみに飲み比べた結果は、

キリマンジャロ

大将おめでとうございます。

何も出ませんが(笑)

少年たちに軽く流されるわたしを見て喜ぶ友

雨にならなかったのは幸運だったが、

秋の潮風とは思えない生ぬるさ。

これもまた異常気象なのだろうか。

ご満悦の私たちの周囲には、

ほぼ誰もいない状態だった。

地元の人しか来ないプライベートビーチ。

ときおり犬の散歩の人が通るだけ。

不意に海面から飛び跳ねる魚。

「全裸にトレンチコートのおじさん」みたいに、

(…過去に実際出会った経験があり脳裏に焼き付いている)

翼を大きく開いたまま潮風を浴びる鳥。

水面ぎりぎりを飛ぶカモメみたいな鳥。

それだけの空間だった。

遠くから小学生らしき二人の少年が、

砂浜を歩いてくるのが見えた。

近所の子供だと思う。

よく見ると靴を脱いで海水に浸かっている。

彼らはそのまま私たちの前の砂浜を通り過ぎる。

「こんにちは」

彼らのほうから挨拶してくれた。

礼儀正しく可愛らしい少年だった。

「冷たくありませんか?」

わたしはサラッと問いかけながら立ち上がる。

「海水は温かいです」

少年が答える。

「え?」

そう言われると即座に反応してしまう。

自分という存在は少年たちから見ると、

限りなくお祖母ちゃん世代に近い。

大人であることなど忘却の彼方に吹っ飛ぶ瞬間。

潮が満ちて砂浜はじくじく湿っていて、

歩きやすさで選んだお気に入りの革靴を、

不用意に突っ込みたくなかった。

しかしどうしても海水温を、

この手で確認したい衝動を抑えきれない。

わたしは迷わず腹這いになって海水に手を伸ばす

少年たちは腹這いのわたしをスルーして、

振り返ることなくクールに通り過ぎた。

去り際の絶妙なタイミングで、

一度だけ振り返った少年がひとことつぶやく。

信じるか信じないかはあなた次第です」

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わたしは海水温を確かめることに必死で、

水温が思ったより冷たくないことを、

確認できた自己満足の雄叫びをあげていた。

勝ち誇ったように立ち上がったわたしは、

肩を震わせながら静かに撮影していた友人に気付く。

友人だけが垣間見たこの構図は、

結構笑えたらしく、

わたしは出演者のためピンとこないが、

彼女のために記録として捧げたいと思う。

吹き出しとか写真につけたかったが、

そこに投入するエネルギーがなくなった。。。)

少年たちはそれぞれの家に向かっているのだろう。

だいぶ遠くまで立ち去っていた。

17時を知らせるチャイムが鳴る。

風も少し冷たくなり急に身体が冷えてきた。

わたし達も帰り支度を始める。

まだ浜に隣接する公園にいた少年たちに、

今度はわたしから声をかけた。

「さよなら」

二人ともしれっと返す。

「さよなら」

少年が持っているものが気になった。

「それ、なんの武器?」

「水鉄砲」

「ふうん」

 

夕焼けは見えなかったし、

夕陽も見えなかった。

歩いている時間も、

ほんのわずかな時間ももったいなかった。

彼女が23時01分の電車に乗るため改札を通るまで。

すでに二人とも満腹だったが、

寒さを凌ぐ目的で近くの喫茶店で軽食をとった。

今度は互いの人生の深い部分まで触れながら、

腰を据えてじっくり語り合う。

わたしたち、これからどうやって生きていこうか…。

互いに結構切実な課題を抱えている。

誰だってそうだ。

何も抱えていない人なんていない。

二人とも極力、

人に助けてもらおうとしないタイプだった。

自分で選んで自分で決断して、

ちゃんと自立して生きていこうとしている。

ある意味とても不器用に、不完全に。

互いの不完全さを認めながら、

素直にちょっと弱音も吐きながら、

自分をさらけ出して語り尽くす。

そして最後は笑って終わる。

箸が転んでもおかしい年頃など、

若い友人でさえとっくに過ぎているはずなのに。

何がおかしいのやら転がるように笑いながら店を出て、

私たちは、もつれるような足取りで駅に向かった。

少し待ち時間があったのでまたしゃべる。

勢いでカップのホットココアまで買ってしまう。

22時55分になった。

誰もいない改札で友人を見送る。

ありがとう、じゃあまたね。

サラッと別れを告げた後、

キャリーカートを引きながらひとり、

15分ほど深夜の田舎道をぶらぶら歩いた。

ちょうど半分の大きさの月がきれいだった。

今度会うときはもっと、

すっぴんじゃなくて口紅ぐらいはつけて、

いつかやろうねと今日決めた夢を叶えよう。

一緒に着物を着ておしゃれして、

高級和食でも食べに行こうねという夢。

…というか計画。

もう少し元気になっておこうと思った。

急に変な冷や汗をかく間はどうしても、

着物を着るのに躊躇する。

手入れのことを考えると現実的思考に陥るのだ。

きっと体調が良くなると信じて、

女性達の最も大きな峠である、

更年期という時期を、

支えてくれる大切な友人に感謝して、

超える勇気が湧いてきた。

おわりに

楽しい時間というのは本当に、

瞬間を生きているという実感はあるのですが、

瞬間だけに一瞬で終わってしまいます。

しかし不思議とそこに含まれる密度といいますか、

刻んだ歴史みたいな宝物は、

永久保存されていく気がしますね。

あの世まで持っていけるお宝のひとつとして。

最愛の友がとってくれた記念写真。

どうせ逆光だし、

この先長い人生が残っているわけじゃあるまいし、

写真データはすぐ抹消してしまうわたしだから、

この際ここに残してしまおう。

ブログを通していつも支えてくださるみなさん、

本当にありがとうございます!

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「隕石が自分だけ狙って落ちてくればいいのに」

しつこく何度か呟いてみたけれど、

友人はケラケラ笑って相手にしてくれない。

「もう〜また〜そんなすごい確率無理です。生きてください(笑)」

キッパリ言われてもなお懲りないわたしを、

適当にあしらってくれる彼女に、

心から感謝しています。

楽しかったね。ありがとう。

ただの個人的な日記にお付き合いくださり恐縮です。

うっかり読んでしまったみなさん(笑)

お疲れ様でした。

また明日からいろんな角度で、

マイペースに書いていこうと思います!

最後まで読んで頂きありがとうございました。