みぐるみん

身ぐるみ脱ぎ捨て自由に生きる。おひとり様引退ナースが人生でやり残したことをやるために創った空間です。

虫と鳥と人の呼吸を比較してみました(脱線ノンフィクション人生劇場付き)

こんにちは。mimikobitoです。

わたしは残念ながら見ていないので詳細は知りませんが、

アニメ「鬼滅の刃」では呼吸が注目されているんですってね。

はじめに

鬼滅の刃が大好きな方のご紹介

読者さんのカボママさんとお嬢さんのカボさんなら、

その辺はお詳しいかと思います。

カボさん、大好きですもんね。

わたしは彼女の純粋で美しい心に惹かれて、

毎日カボママさんのブログを拝見しております。

1日の終わりにカボさんとママさんの暮らしに触れると、

自分の薄汚れたエゴが洗い流される気がして、

カボさんの存在に心から感謝しています。

みなさんに、この素敵な母と娘のことを知って頂き、

温かく見守りながら応援していただけたら嬉しいです。

わたしはカボさんが障害を持つことへの同情から、

購読しているのではありません。

はっきり正直に申し上げますと、

わたしはカボさんを可哀想だと思いません。

彼女は自分なんかより遥かに立派に生きています。

学べるのです。

生きるということを。

カボさんは瞬間を生きています。

私たちが失った大切なものをきちんと抱えたまま。

だからカボママさんのブログは、

わたしの心に共鳴するのです。

kabomama.hatenablog.com

カボママさんの少し前の記事ですが、

感銘を受け、思わずコメントさせて頂いたわたしです⬆️

突然言及してカボママさんごめんなさいね。

「呼吸」のテーマでなぜかわたしフラッと、

カボママさんのところに来ちゃいました!

では、本題に入っていきましょう。

虫の呼吸

こちらは1日の始まりに鑑賞する、

いつもの雲丹枕さんのブログからです。

ハエに関する記事ですが、虫の呼吸というものに、

今まで意識を向けたことがなかったわたしは、

久々に研究意欲をそそられたのでした。

呼吸にあれほど長年携わっておきながら、

人間という限られた生物の肺呼吸のことしか、

知らない自分を、うわっ浅っ…と感じたのです。

寝てるのか、死んでいるのか早朝のヒメフンバエ - 六時のおやつ

人間の死亡確認は簡単でしたが、昆虫は難しいと気付きました。「虫の息」「気孔での虫の呼吸」と「鳥の気嚢による呼吸」の対比が面白いのでこれから調べます。学習テーマをくれたハエさん🙏

2021/10/19 19:13

 

よく使われる言葉「虫の息」

「虫の息」というのは

「弱り果てて、今にも絶えそうなそうな呼吸」という意味で、

弱々しい呼吸のことを表しますね。

虫は身体が小さいからというのもあるでしょうが、

もうひとつ決定的に人間と違うことがあります。

虫には肺がありません。

人間のような肺呼吸ではなく、

皮膚呼吸をイメージしてもらったらいいでしょうか。

「虫の呼吸」を検索すると、

鬼滅の刃」情報がドドッと出てビックリしました(笑)

ここで取り上げるのは、それとは違いますのでね!

ハエなどの昆虫は体の表面にある、

「気孔」という部分で呼吸しているそうです。

体の表面が水を弾くようにできているようですが、

食器用洗剤の界面活性剤などで油分が落ちてしまうと

気孔での呼吸が出来なくなって窒息死するそうですね。

そういえば友人がゴキブリには、

普通の台所洗剤かけるだけで死ぬから、

殺虫剤なんかいらんと言ってましたっけ。

アトピーの方ほどキツくはないのですが、

わたしは肌が敏感で化学物質に弱いので、

食器用洗剤とか全ての洗剤類で界面活性剤は使いません。

スリッパ片手に家の外に追い出す攻撃一筋です。

しかし最近、虫の写真を見るようになって、

スリッパに込める力が脱力してしまうわたしでした。

…かといってゴキブリさん。

滅多にお目にかかりませんけれど、

わたしに出会った場合は静かに退散してくださいね。

横をかすめるように飛ぶと💢逆鱗に触れるので、

容赦なくト○ホーク打ち込みますから。

いつも思いますが、飛ぶという行為のせいで、

彼らゴキブリの死亡率はかなり上がるんじゃないかと、

昔の友人が言ったことを思い出しました。

サイズが小さいだけでなく、

吸って吐いて〜じゃない呼吸だから、

虫さんの呼吸停止は確認しづらいんでしょうね。

周知の事実だったかもしれませんが、

わたしとしては無知だった部分なので、

ちょっとした学習になりました。

人間にも皮膚呼吸はあるんですが…

脱線するのでやめときます(笑)

人間の呼吸停止

人間の呼吸停止はわかりやすい

人間の呼吸停止は一番わかりやすい気がします。

他の肺呼吸をする動物も同じでしょうが、

吸って〜吐いて〜をしなくなるというだけ。

心臓停止が先か後かの違いはありますが、

双方に大きな時間差は生じない。

瞳孔も開くので確認の指標になりますし、

人間の死亡確認はわかりやすいです。

わたしは自分の母親の呼吸停止を、

腰を据えて見据えるという経験をしました。

ナースなら病院での死亡確認は誰だって経験するし、

珍しくもなんともないことです。

実の母の呼吸停止をじっくり観察できた経験は、

どちらかというとレアなケースかもしれません。

あの時のわたしは、

娘として母の死を見つめるというよりも、

もっと壮大な視点を持っていました。

悲しみも苦しみも超越しきった最終段階であり、

不思議な落ち着きと神聖な静けさの中で、

敬意を表する気持ちで見守っていた気がします。

さあ、いよいよ終わるな…と。腹を据えて。

今思うと「看取り」に相応しい一幕だったと思えます。

ひとつの生命体の最後の肉体としての働きが、

この目で見えるのは呼吸かもしれません。

モニターがなければ心停止も外から見えませんし、

瞳孔が開いているかどうかも、

瞼を開けて大きさと対光反射を確認する手間がかかります。

 

人は息を吐きながら生まれ、吸い込んで死ぬ

人はオギャーと息を吐きながら生まれ、

最後は息を吸い込み(引き取り)ながら死ぬ

このことはよく言われることですが、

臨床で何例も見てきたわりに実感がなかったです。

仕事では忙しくてそれどころじゃなかったんでしょうが、

自分の母親の臨終を見て初めて、

あの言葉は本当だったんだなと納得しました。

息の回収という最後の大仕事を見せてくれた

母に感謝します。

 

息を「引き取る」ということを実証した我が母の実話

(以下の文章は全て事実です)

2008年5月2日。

太陽が夕焼けになろうとしている頃、

母の容体に異変が見られ始めた。

不思議なことにわたしは、

昨日のうちに母の身体を満遍なく磨き上げ、

ベッド上でのシャンプーも足浴も爪切りも、

全て完璧にこなしていた。

「虫の知らせ」という言葉は、

こういう時に使うんだろうなと思いつつ、

母の呼吸が特殊なリズムを刻む。

今まで何度も聞いてきたその呼吸のリズムは、

「間もなく呼吸停止に陥りますよ」という、

ひとつの「お約束サイン」だった。

下顎をシャベルのように突き上げるような、

下顎呼吸というパターン。

 

こうなる直前、なんとなくピンときて、

母が会いたかったであろう人との面会も終えていた。

最後の準備を無意識に流れるようにこなす。

わたしには予知能力なんてないし、

綿密な計画のもとに精巧な行動を準備したわけでもない。

でもなんとなく、長年の見取り経験の勘もあってか、

ああ…そろそろ逝くな…というのだけはわかった。

姉には今夜あたりかもしれないからとメールしておいた。

仕事を終えて予定より遥かに遅れて病室に来た姉は、

まさかの場所で道を間違えてしまい、

スーパーとケーキ屋の前を通ったからと言い、

山のような弁当とケーキを5個ほど下げて来た。

そして私たち姉妹は、弁当を黙々と食べた。

母を挟んだベッド脇に腰掛けて、

ひとり当たり2個もケーキを平らげていた。

これから突入する忙しさに耐えられるように。

看取りに通夜に葬儀に…。

満腹になったわたしはタバコが吸いたくなった。

小銭入れと携帯電話とタバコを握りしめ、

すぐ戻るからと姉に付き添いを頼んで、

野外の小屋的な喫煙コーナーでひとりぼんやりする。

病院玄関口にある小さな面会コーナーの自販機で買った、

ホットキャラメルマキアートをいつものように飲んだ。

何度も何度もここにちょっとだけ泣きに来て、

何度も何度も同じキャラメルマキアートを飲んだ。

少しでも病室で母と一緒にいればいいのに、

どうしてもここに来なければならない気がした。

平凡な日常が一転したこの2ヶ月。

仕事の契約を切って生活を丸投げして駆けつけ、

付き添いを始めてほぼ40日間。

夕刻の一服休憩には、

ささやかな安定が含まれていた。

同じ喫煙コーナーで、

病室を脱出して来た病衣のおじさんや、

わたし同様泊まり込み付き添いらしき人や、

馴染みになりつつある同じ顔を見かけながら、

喫煙者同士のちょっとした会釈と挨拶が、

代わり映えもせずつまらないと思えること自体を、

しみじみ幸せだと感じさせた。

「変わり映えしないつまらない日常の一コマ」だけが、

これから母親が死ぬということを、

ほんの少しだけ忘れさせてくれた。

わたしは1mgのメンソールタバコを2本吸い、

小さな紙コップをゆっくりと空にした。

 

病室に戻るとほぼ同時に、

タイミングよく下顎呼吸のリズムが始まる。

わたしはそっと母の瞳孔を観察した。

瞳孔のサイズに左右差が出ていた。

不安そうに眺める姉と黙ったままの父に伝える。

「そろそろだから覚悟して」

ナースコールを押し瞳孔不同が出たことを、

病棟スタッフのナースに伝える。

「今、下顎呼吸とアニソコリ確認しました」

夕方の準夜勤帯は人員も減るため、

早めに伝えてあげないと彼女たちも大変なのだ。

ナースたちとは日頃から信頼関係を築いていて、

同じチームのナースのように自然に接し、

専門用語を使っても嫌味のないようにしてあった。

全てが流れるようにスムーズだった。

ナースたちは速やかに見取りの準備を始めた。

一旦仕事を終えて帰宅した主治医のドクターまでが、

報告を受けわざわざ病院に向かってくれていた。

母は昏睡状態でも最後までスタッフみんなに愛された。

そう思ってやりたかった。

わたしはベッドサイドで、

じっと母の呼吸だけに意識を集中させた。

この世で最も愛する人が死ぬということを、

しっかりとこの目に焼き付け見届けたかった。

最後の瞬間がくる。

大きく深い呼吸を3回繰り返す。

1回目の大きな呼吸で母はパッと目を開けた。

わたしは一瞬ギョッとする。

おいおい…マジか…。

目開いて逝くのだけは勘弁してくれよ…。

しかし最後の一呼吸で、

吸い込めるだけの空気を存分に吸い込み、

すうっと穏やかに目を閉じ、

呼吸は止まった。

涙は出なかった。

「よっしゃ、ようがんばった」

もうちょっとマシな可愛いセリフもあっただろうに。

オッサンみたいな一言をかけた自分が残念だった。

脳ヘルニアだったと思う。

あの呼吸と瞳孔の感じからして。

ガンの脳脊髄転移だったため脳の圧が膨張して、

脳幹部という呼吸や生命維持に欠かせない部分に、

被さってあるテントという部分を破って、

床の底が抜けるように脳みそが落ち込む現象。

もう本人は意識もなく苦痛もなく、

延髄の呼吸中枢が脳に押し潰されて、

一瞬で楽に逝けたはずだ。

誰よりも安楽に。

本当に幸運な人だった。

スタッフに死後の処置をしてもらう間、

わたしも姉も淡々と荷物をまとめていた。

忘れ物のないよう抜かりなかったはずなのに、

姉が買ってきた食べきれずに残った弁当だけ、

病棟の冷蔵庫に置き忘れてきたことを思い出す。

ドラマや映画とは全然違っていた。

どうでもいいことだけちゃんと思い出す。

リアルな体験など所詮、

大半がそんなものかもしれない。

(※ 現在は喫煙者ではありませんが、昔はヘナチョコスモーカーでした)

mimikobito.hatenablog.com

 

いつものようにまた脱線しましたが、

息は引き取るものなんだという証拠を、

自分なりにまとめておきたかったんでしょうかね。

なぜか出て来てしまってすみません(笑)

上記の過去記事⬆️

パッと見なんの記事か分からない毎度の闇鍋状態なのですが、

この記事内で病院付き添い中の笑える系イラストを少し、

ご紹介したことがあったので、よろしければご覧ください!

ありがたいことに、

こんなわたしの変態じみたイラストでも、

好きだと言ってくれる読者さんもおられまして。。。

本当にありがとうございます。

素直に自分を表現し続けていれば、

あなたのことが「ドストライク」だと

言ってくれるマニアな相手に必ず出会えるから

諦めずに勇気出してやってごらん!

そう教えてくれた知人にもありがとう。

ホントにいた…( T_T)\(^-^ )

鳥の呼吸は最強

鳥の肺には「気嚢(きのう)」という袋がついています。

渡り鳥などが凄まじい距離を飛行できる秘密のひとつでもあるでしょう。

気嚢の仕組みはこちらをどうぞ⬇️

鳥の呼吸・気嚢については4分14秒くらいからです!

4分33秒のイラストがわかりやすいですよ。


www.youtube.com

 

この気嚢があるおかげで、

鳥は吸う時も吐く時も新しい酸素を得ることができるんです。

私たちの呼吸は吸う時にしか酸素を得られませんね。

気嚢が肺につながっていることで、

吐くときにも予備の酸素が送り込まれるという、

リザーバーの役割をしてくれるんです。

人間の場合も病院で使う急変時の人工呼吸において、

鳥の呼吸と似通ったシステムを活用してました。

ちょっと専門的な動画ですがバッグの後ろについた袋が

気嚢のイメージに近かったので載せてみました⬇️

(医療現場の生々しい映像ではなく器具のデモンストレーションだけです)


www.youtube.com

あぁ、懐かし〜。。。

まさか医療系のこんな動画まであるなんて、

時代は変わりましたね。

おわりに

昨日は通信が不安定なのと、

わたしの頭が不安定なのと(笑)

条件が重なったのでお休みしました。

この実家で永住するのであれば、

根本から通信環境を見直して、

ある程度はお金をかけるつもりでした。

今のポンコツWiFiも変えようと思っていたんです。

しかし人生なんてどう転がるかわかりません。

この激動の時代です。

団結できる家族がおられる方々は別として、

わたしの場合、いざとなったらひとりでまた、

自立して生きていかなくてはならない身。

身軽でいることが最善という現時点での判断で、

無駄遣い厳禁生活をしております!

相変わらず反応の鈍いこともございますが、

引き続きお許しください。

今日は動画やリンクを貼ったりしてボリュームが

出てしまったのでやめましたが、

マニアックなイラストシリーズにも、

力を入れていこうかと思います。

気が散るうさぎ風味の弟の登場なんかも…。

では、また…寒いのでみなさんお気をつけて!

最後まで読んで頂きありがとうございました。